【連載中!!】
絵草子長編一作目。突如現れた正体不明の超越なる存在、「超越さん」とそれに生み出された超常の力を持つ人々、「御先」が織り成す世界レベルの冒険譚。
原稿が書き貯まってから連載する、短期集中連載形式をとっています。
「世界果てるまでラヴ・コメディー!」
啓倫大学四年生の言附与作はひょんなことから「アガタ」と名乗るお茶目な女の子と出会う。彼女は自らを「超越さん」の使いだと言い張り、「超越さん」に授かった力だとしてその手から意のままに物質を生み出すことができた。重要人物として自衛隊の保護下にあったが、与作に一目惚れして一緒に暮らしたいと言い出して……?人の生の本質に迫る、哲学的アクションラヴ・コメディー開幕!!
全世界で100人の存在が確認された「御先」とは何者なのか。彼らの創造主たる「超越さん」とは何なのか。当てのない問いに答えを見つけるため、与作とアガタは研究を始める。それに呼応するように各地の御先は活動を開始、彼らの対応に足並みを揃えられない各国政府に、世界の情勢は大きく動き始めようとしていた。
アガタ
正体不明の超越なる存在、「超越さん」がこの世に生み出した「御先」。与作の彼女。
「超越さん」に授けられた御先特有の「原子核再構成」によって物理法則を超越し、周囲の物質を自在に作り変えることができる。その中でも「翼」を創り出す能力に長ける。
与作の家で同居しているが、家事作業のほとんどを任せ、ぐうたらな生活を送る。感情に合わせて動く髪の結び目は能力ではなくそういう体質。
言附与作
啓倫大学物理学科四年の大学生。阿手内研究室に所属している。アガタの彼氏。
ひょんなことからアガタと知り合い、事情を知って一緒に暮らすことに。彼女の「世話」に苦労しつつ、同居生活を楽しんでいる。
研究室ではムードメーカー的存在。専らおしゃべり好きな阿手内教授の話し相手。
愛田哲
啓倫大学物理学科四年。与作の親友で、阿手内研究室に所属している。
愛称は「テツ」。常に落ち着いた性格で、度々与作や理央の相談に応じている。
襟付きのシャツばかり着ていて、必ず第一ボタンまで留める。
赤明理央
啓倫大学物理学科四年。与作の親友で、阿手内研究室に所属している。
阿手内研究室の紅一点で、何かと「配慮」されている。研究室内での交友は浅いが、与作と哲は入学時以来の仲。
去年の「ミス・啓倫」グランプリ。
阿手内教授
啓倫大学物理学科の阿手内研究室室長。与作ら研究室の学生を指導する。
物理学者らしい気配はなく、いつも話している内容は非常に哲学的(「物理学を極めすぎて哲学の領域に達した」とも)。学生たちにぞんざいな扱いを受ける度、研究室内での立場の低下を憂いている。
極度の恐妻家で、ケータイの着信が鳴るだけで怯えだすほど。
五木花
陸上自衛隊御先災害対策本部所属の自衛官。階級は二等陸曹。
アガタが自衛隊に保護されてから彼女と接しているうちに「花ちゃん」と呼ばれ懐かれてしまったため、本件の対応を任せられることになった。
アガタが好き勝手する度に監督不行き届きを責められる、反省文執筆のスペシャリスト。