あけましておめでとうございます。
何を書こうかな~と考えて、過去の1月号のオープニングエッセイを見返したのですが、当たり障りのないことしか書いてなかったです。
この間嬉しかったことが一つ。
雨宿拾遺の活動は身の回りの人々にも知られている(というか宣伝してる)のですが、先日先輩からお褒めの言葉をいただきました。「自信持っていい」とおっしゃっていただいたので、自信を持つことにします。えっへん。
しかしそう言われるということは、普段の僕ってちょっと自信なさげに見えるってことなんでしょうか。常々「ナメられないように堂々としよう」と考えてはいるつもりですが、そういうことを意識してしまっているということが、周りの人にはとっくにバレバレなんじゃないかって、そう思います。
「雨宿拾遺とかいうやつは自分の作品をインターネットの宇宙に流して、随分自信家なんだな」とお思いの方はいらっしゃるでしょうか。実は真逆なんですよ。
弱いなりにやりたいことを探したら、夜空の星屑の一つとして小さく輝くことを見つけたってだけなんです。
そんなこんなで(?)今年も頑張りましょう。
あけましておめでとうございます!
旧年中はご愛顧いただきありがとうございます。本年も雨宿拾遺物語をよろしくお願い申し上げます。
……と、挨拶をしっかり済ませたところで、2023年の振り返りと2024年の予定を見ていきましょう。去年までは12月号で振り返り、1月号でその年の予定をお伝えしておりましたが、今年からは1月号で両方合わせてやっちゃいます。先月号を読んで「あれ、振り返りはないの?」と思われた方、お待たせいたしました。
まずは2023年の振り返りから参りましょう。
2023年の表紙イラストはこちら。
4月~7月に『お嬢店長おかしまし 1999東京編』、9月からは『テラレジア・クロニコ』の表紙です。1999東京編は冬から春にかけてのお話で、テラクロはそもそも雪が降らないような暖かい国のお話ですから結果的に季節感がない表紙が多いですね。
結子店長が出ている表紙は12枚中2枚です。少ないね。
ちなみに、表紙イラストでは新しい画風の開拓を目指して、いろいろ実験的な試みをしていることがあります。そういったところにも注目して表紙イラストをお楽しみくださいね。
2023年に更新したのは以下の作品です。
お嬢店長おかしまし……28話~38話、特別編5、6
小説 お嬢店長おかしまし……1999東京(1999東京編の小説版)
短編集 写真部……『写真部』、『枕問答』、『迷宮団地とのんちゃん』、『花束を持って』、『水無月』、『写真部のそれから』
テラレジア・クロニコ……第一章~第三章、Another Episode 1~4、『アーク&フェルド』、大統領秘書ロディヤ・ハイルモンドの作品紹介
お嬢おかは安定の更新。北条のアトリエは実験的な短編作品でしたが、主人公のさくらちゃんのキャラデザが結構気に入っていて、その結果、お嬢おか特別編6でのゲスト登場につながりました。またいつか描きたいなあ。
短編集 写真部は夏くらいまでに書いた短編の寄せ集め。特に決まったテーマ性はないのですが、同じ時期に書いたのでどことなく作風が似てるかもしれません。どれも面白いですよ。
2023年で外せないのはテラクロでしょう!前代未聞の週刊更新!事前に描き貯めた原稿を順次出していってるので、厳密な意味での週刊ではないのですが、それでも毎週作業がたくさんです。人生で一度はやってみたかった週刊連載、これで満足したのでもうやらないと思います……。
2024年もバリバリ更新していきますから、毎週見逃せません。
2023年に更新した原稿の枚数はこれくらい。
マンガ原稿 428ページ!!
お嬢店長おかしまし……200P 北条のアトリエ……14P テラレジア・クロニコ……178P (お嬢店長おかしましリメイク……36P)
小説 400字詰原稿用紙 410枚分!!
小説 お嬢店長おかしまし……26,000字 短編集 写真部……80,000字 テラレジア・クロニコ……57,000字
ちなみに2022年がマンガ原稿358P、小説が1095枚分(『鐵軌の帝國』の分がほとんど)です。マンガは更新したページ数だけでいったら例年通りなんですが、知っての通り10月以降のテラクロ週刊連載が大きいです。
ただこれ、実はウソなんですよね。『テラレジア・クロニコ』は2023年春頃から執筆を開始しましたが、現時点で最終話までの原稿はほぼ完成状態なんです。だから2023年に描いた原稿は本当はもっと多いんです。
2023年はとことん忙しく、SNSの更新にまったく手が回らなかったのが反省点ですね。今年は去年以上に忙しいと思いますが、なんとか頑張ります。
2023年の更新の中で、作者が選ぶハイライトのコーナー。
数々の名シーンが生まれた2023年、その中で一番に選ばれたのは……これっ!
お嬢店長おかしまし 第29話 17ページ
元々このお話が好きなんです。琴美ちゃんの小学一年生の頃のお話です。今の琴美ちゃんからは想像つかないことですが、当時はすごく人見知りでお兄ちゃんにべったりだったんですね。そんな琴美ちゃんが変わるきっかけになったエピソードです。
なぜ好きかというと、ストーリーと「子供の認知地図の形成」というテーマがうまいこと噛み合ってて完成度が高いからです。それもそのはず、このお話はかなり昔から描きたいと思って温めていたネタでした。
そして最も大事なのが最後のページ、結子店長の曇った顔。結子店長にお兄様がいる(いた?)らしいことは第11話、もっと言えば第10話でもほのめかされておりますが、今のところ登場していません。結子店長のお兄様って何者なんでしょう?今はどこにいるんでしょう?
読者のみなさまも頭の片隅にこれを覚えておいてください。
いよいよみなさまお待ちかね(?)雨宿拾遺物語で去年一番頑張ったキャラクターに贈られるMVPの発表です。
今年メインに更新したのは2作品ですが、どちらの作品のキャラクターでしょうか、はたまた……?
では発表です。今回はみなさまの記憶にも新しい、この方ですね。
ロディヤ・ハイルモンド(テラレジア・クロニコ)
テラレジア共和国大統領の秘書、ロディヤ・ハイルモンドさん。セクシーな小麦色の肌に赤い髪、ちょっと古臭い伊達メガネがお似合いのレディーです。脚本の再構成によって出番がなくなったいわゆる「没キャラ」でありながら、作品の案内役として奇跡の復活、読者のみなさまに強烈なインパクトを与えました。
本人からコメントをどうぞ。
「……あ、ああ、コメントね?とってもありがたいことですわ。ありがたいんですけれど……今しがたトンデモ情報を暴露されてそれどころじゃないのよ。あたしって没キャラなの……?え……?じゃあ、出番は……?」
以上で2023年の振り返りを終わります。
続きまして本年の雨宿拾遺物語の活動予定です。例によって現時点での予定であり、変更の可能性がありますのでご了承ください。
毎年恒例となったお嬢おか中編は4月より5話連続。今年も波乱が待ち受けている……?お楽しみに。
テラレジア・クロニコは4月いっぱいで完結予定。ますます深まる謎、アーク&フェルドの戦いの行く末やいかに。
下半期は現在連載休止中の作品について、少しずつ進めて参ります。『まがたび』は現在9話まで公開していますが、これはストーリー全体でいうと1/5くらいです。いったいいつ終わるんだ……。『超越のみさき』については今しばらくお待ちくださいませ……!!
みなさま、あけましておめでとうございます。
「なんで正月早々そんな寒々しい恰好してるのか」って……あたしが一番訊きたいわよ。
それもこれも作品の内容をみなさまにお伝えするためなんですのよ。
真相をお話ししましょう、今月号より開幕の『テラレジア・クロニコ』第4章の舞台は太陽さんさん、大西洋のビーチが舞台なんですの。
こちらが第4章のキービジュアル。あらま、これまでとは大きくデザインが変わりましたわね。大西洋に沈みゆく夕日、それを見つめるアーク様とフェルド様。水平線に浮かぶのは……豪華客船かしらね。
では、あらすじ紹介に参りましょう。
季節は夏。主人公三人組がやってまいりましたのは、クリタ県のペルロ海岸。ペルロといったら、リゾート地として名高い風光明媚な港町ね。その中でも三人が滞在しているのは外国人観光客向けのお高いリゾート。なんでも、太陽通りの商店街のくじ引きで旅行券が当たったそうなのよ。アレってちゃんと当たりが入ってるのねえ、あたくしロディヤはパスタのセットまでしか当たったことありませんわ(しかも賞味期限が近いの、どうせ在庫処分よ)。
ところが、人気者ゆえの不幸か、来て早々にクリタ警察署長ジーナ・アルボイドから宿敵宣言をかまされてしまいます。アーク&フェルドはこれまでも法律スレスレ、というか多分アウトなことをやってきましたから、警察に因縁つけられるのも仕方ないといえば仕方ないのかしらね。
それにしても、未婚で気の強いオバンほど面倒な存在はありませんわね。誰彼構わず当たりが強くて、ナイフみたいにとがっては触わるものみな傷つける……ってカンジ?――それは違う話ね。
ともかく、三人はそんなの無視してバカンスを楽しもうと思っていたのですけれど、そうは問屋が卸さない。ガラの悪い男たちに絡まれて、かと思えばそのすぐそばには警察官が控えている……。これって何か妙よね?
否応なく騒動に巻き込まれるアーク&フェルド、そして彼らがたどり着いた先にある真実とは……?
第4章、お楽しみに。
あーあ、せっかく水着まで来たのに、ロマンスがないわね。あたしもセレブの集うビーチでバカンスを楽しみたいわ。そこでステキな殿方に出会ったりして……ね?
「恋人いないのか」って?そうですわよ、意外?
実を言うと、仕事上難しくてね。別に禁止されてるわけじゃないんですけれど、共有したくない秘密が多いんですのよ。下手に向こうから男性が近付いてきたりすると、実はスパイなんじゃないかって疑ったり……もう職業病ね。自分がそういうことやってるからって……おっと、何でもないわ、ウフ。
なんだかこういう出すぎた発言をする度に、「あたくしが黒幕なんじゃないか」って疑われているようですわ。やあねえ、あたくしは本当にただの大統領秘書ですわ。ま、その大統領がよく分からない人だってのはあるけど。こればっかりはあたしにも分からないわ。
分からないといえば、そう!あの人ね、ピザにパイナップルの載ったの食べるのよ!信じられなくない!?
大統領府のすぐそばに出前もやってるピザ屋さんがあってね、官庁街のお役人御用達のお店なんだけど、こないだも先生(大統領のことですわ)が「ピザ頼もう」って言ったんですのよ。そしたら先生、よりにもよってパイナップルが載ってるのばっかり頼んで!確かにあたしは言ったわよ、「どれでもいいです」って。でもそれは社交辞令みたいなものであって、お昼ご飯に甘いものは許せるわけないじゃない?だけど他の秘書さんもみんな「これがおいしいんだ」って言って、むしろあたくしの方がヘンな人扱いでしたわ。
みなさまはきっと分かってくれますわよね?かれこれ半年もあたくしと顔を合わせてる仲ですもの、今さらはしごを外すようなマネは許さないわ、殺すわよ。
……冗談ですのよ、ウフ。
そんなこんなでまた来月お会いしましょう。お相手は、アンチョビのピザが好きなロディヤ・ハイルモンドでした。
今年も頑張っていきましょうね。
お世話になっております。雨宿拾遺です。
2023年も無事活動を継続することができ、今月で第40号だそうです。びっくりですね。
雨宿拾遺物語、おかげさまで去年はのべ40000回くらい閲覧していただいたようです。閲覧者数でいうと、のべ25000人くらいらしいです。これがYouTubeだったら「ハッ、再生回数4万回か、大したことないな」って話でしょうが、一個人のホームページ、それも細々とやっている中でこれだけの方に見ていただいたのですから、ありがたいことこの上ないです。
毎日いろんな面白いものが溢れているインターネット、その早瀬の中で、チラッとでもここに流れ着いてくれた方々がいらっしゃるんですね。
これからもいろいろ書いていきます。『お嬢おか』はこの世に興味深いトピックのある限り、まだまだネタが尽きません。『テラクロ』はストーリーがそろそろ新しい局面を迎えます。連載再開したい作品もあります、作者が一番続きを読みたいのです。
毎月見に来なくてもいいんです、思い出した時に、よろしくお願いします。
以上、暇じゃない暇人、雨宿拾遺でした。
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みなさまからのお便りお待ちしております。お便りはこちらから。
次回もお楽しみに!