第18号

オープニングエッセイ 雨宿りの小噺

小中学校時代の給食は楽しかったですね。

思えばあれだけ安くてしかもおかわり自由の食事なんてどこにも無いな?とコスパの観点から考えますが……果たして今でも給食は楽しいものなんだろうか。

日々の食事のほとんどを一人で食べる僕は、あの黄色いお盆と素朴な食事を家のテーブルでポツンと食べていたら、これって楽しいでしょうか。楽しくないし、きっとあの頃よりおいしくないって思うはず。

楽しかったのは給食ではなく、給食という時間だったんですね。

世間に比べたら外食する回数が圧倒的に少ない僕ですが(コロナ自粛期間なんか月に一度もいなかいこともあったなあ)、誰かと連れ立って行った時の方が楽しいって知ってるからなんだよね。

食べるもの以上の価値が含まれているのが食事で、給食はその最たる例。決して豪華なごちそうではないからこそ、「おいしい時間」が輝くんだろうな。


新連載直前!月明雪代が行くアメリカ黄金時代の旅!

みなさんこんにちは。私は、中辻高校2年B組の月明雪代と申します。お世話になっております。私をご存知ない方は『お嬢店長おかしまし』第6話をご覧ください……大した者でもありませんが。

主役の結子店長を差し置いて私がこのような場に出しゃばっている理由はというと、2022年4月から本Webサイトで公開される絵草子新連載『鐵軌の帝國』の宣伝を任されたからなんです。「読書好き」ってだけでこんな大役をいただくなんて、初めて得したかも……。

このコーナーでは雨宿拾遺物語が送る最新作の魅力を余すところなくご紹介します!私には荷が重いですけど、せっかくこんな衣装もいただいたことですし……どうですか、『衣装は』かわいいですよね。なので頑張ります!


鐵軌の帝國

はい、こちらがキービジュアルです。タイトルは『鐵軌の帝國』、『ジ・エムパイア・オブ・レイルロード』は副題なので、どっちか好きな方でお呼びください。原作者は普段「テッキ」と呼んでるみたいです。じゃあ私もこれから『鐵軌』て呼びますね。

『鐵軌』は19世紀末のアメリカ合衆国を舞台にしたロマンあふれる冒険物語。公式のカテゴライズは「クラシカル・アメリカン・ファンタジー」、「古典的なアメリカの空想物語」でしょうか。


世界観とあらすじ

それでは次にストーリーと背景となる世界観をご紹介しますね。

時は1885年のアメリカ合衆国、シヴィル・ウォーと呼ばれる内戦の終結から20年が経ち、荒廃した国土は見違えるほどの大発展を遂げ今や世界一の経済大国に成長、「黄金時代」と呼ばれる栄光の時代が到来していました。その発展をもたらしたのは蒸気機関と、それを支える術士という人々のおかげです。……「術士」って何でしょう?

そんなこんなこのお話は始まります。

さてここで問題です!カリフォルニア州の州都はどこでしょうか?

ロサンゼルス?サンフランシスコ?……どっちも違います!

カリフォルニア州の州都はサクラメントという、サンフランシスコの内陸にある町です。ここ、テストに出ますよ~。……ごめんなさい、ウソです。

物語が始まるのはここサクラメント、ゴールドラッシュによって始まった西部開拓がひと段落した今も発展を続ける活気に溢れた街です。

主人公、ロバート・グレイヒルはこの街で電信機のメンテナンスを行う電信技士のお仕事をしていました。電信機っていうのは、電報を送る機械のことですよ。モールス信号、「トン、ツー」というの、聞いたことありませんか?あれが電信です。

そんなロバートさん、ある日叔父さんに呼ばれてお仕事の紹介を受けます。依頼主はウェスティングハウス氏。まだまだ新興産業である電気事業を営む彼は、ロバートさんに技士のスキルを活かして送電網の技術改良を頼みます。

この仕事を請け負ったロバートさんは研究のためにサクラメントを離れます。その道中で出会ったのは謎深きインディアンの女の子、リニー。遠く日本からやって来た軍人、岡田稲熊。術士の資産家の家系で高飛車なお嬢様、アンジェラ・エマソン。困ったメンバーを引き連れて旅が始まります。ところがこの仕事、ふたを開けてみれば一癖も二癖もある厄介なもので……気が付けば話はどんどん大きくなっていきます。

彼らは無事に仕事を成し遂げ、アメリカを電気の明かりで照らすことができるのでしょうか?


登場人物

ロバート・グレイヒルさんです。青い目のハンサムガイ……いいえ、何でもないです!叔父さんは陸軍の将校で、なんでもシヴィル・ウォーで戦功を上げた有名な将軍さんなんですって!

お帽子がユニークですね。一体どこで手に入れたんでしょう。

アンジェラ・エマソンさん、術士です。ブロンドが麗しい。お父様はサクラメントの市民から「エマソン卿」と慕われる資産家の方だそうです。つまりお嬢様なんですね。

お嬢様にしてはちょっと……大胆なお召し物ですね。

岡田稲熊さん。見ての通り日本の軍人さんです、かっこいい。日本政府が技術研修としてアメリカ合衆国に派遣した技士のみなさんと共に渡米してきました。ロバートさんに会って行動を共にします。

リニーちゃん。頭に挿したお花がキュート。お歳は16……私より年下じゃないですか。はあー、私も頑張らないとな……関係ないですね、ごめんなさい。

彼女はインディアンの女の子で、術士です。ロバートさんとは列車の中でちょっと変わった出会い方をするんです。

その他にもたくさんのキャラクターがお話を彩りますよ!


見どころ
①19世紀末アメリカのクラシカルな世界観!

19世紀のアメリカといえば西部劇の時代!日本史で言うところの幕末くらい創作的ロマンに溢れた時代です!

そんなクラシカルな世界観で繰り広げられるのはスリル満点!痛快アクション!濃密ロマンス!な爽快冒険活劇です!

この原稿読むの恥ずかしいよ……。


②時代を彩る様々な人々!

ロバートさんに依頼をしたウェスティングハウス氏、この方はウェスティングハウス・エレクトロニックという会社を作った実在の方なんです!

『鐵軌』には激動の時代を生き抜いた実在の人物が多数登場、四人の旅に彩りを添えます。西部劇のヒーロー、アメリカンドリームを掴んだ大資産家、明治維新の中心人物……。いろんな人が登場しますよ!


③蒸気機関車で駆けるアメリカの旅!

アメリカはとっても広い国です。そんな大地を駆けるのはもちろん鉄道!灼熱の砂漠から険しい山脈まで、様々な表情を見せるアメリカ大陸の自然、多様な文化に裏打ちされた特色あるそれぞれの地域、その土地ならではのごちそうに舌鼓……彼らと一緒にまだ見ぬアメリカへ旅に出かけましょう!

想像してください、広い荒野に煙を上げて走って行く機関車の姿を……。



ここまで雨宿拾遺物語の新連載『鐵軌の帝國』をご紹介しました!

本作は来月号から全五回連載予定です!

「アメリカ」という時代を生きる、クラシカル・アメリカン・ファンタジー、ぜひお楽しみください!

皆様のお相手は月明雪代でした!



……えと、何ですか?

えっ?

「『鐵軌の帝國』の作品ページがもう公開されている」!?

しかも、予告映像まである!?

えっと、それじゃ……

私が紹介する必要あったんですかね?

とにかく!要チェックです!



連載作品・記事


お知らせ

新連載の作品ページが公開!

既にお伝えした通り、4月から始まる新連載『鐵軌の帝國』の作品ページがもう公開されています!PC版では面白い仕掛けもあるってよ……!!


アンケートは4/2まで!

1月から回答受付中の第一回アンケートの〆切は4/2!まだ回答してない人はぜひ答えて限定壁紙イラストをGETしよう!

ていうか、なにとぞよろしくお願いします……。


第18号

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