暑い日が続いているので少しでも涼しい表紙を描こうと思いました。
その昔、なんとなく「家のすぐそばに水場があったらいいのにな~」と思っていたことがあります。家の裏手辺りに小川か用水路があって、暇なときにそのせせらぎをぼんやりと眺める……っていうのに憧れていたんだと思います。ガーデニングで池を作る方法を熱心に調べていたこともあります(そんなことができる庭を持ったことないけどね!)。
その頃の思いが今でも残っているんでしょうか、外出先で思わぬところに水場を見つけると、少しの間眺めてしまうことがあります。生き物や植物は無くてもよいのです、ただ水が流れてて「ああ、水が流れてるな~」と感じるだけで満足です。
それで、この感覚って自分だけじゃないと思うんですよね。もしかすると、多かれ少なかれ誰にでもあるのかもしれません。というのも、小さな子供やおじいちゃんとかが同じように、水の流れをじっと眺めてるのを見かけたことがあります。
もし雨宿と同じ気持ちで川を見つめていたのなら、「おっ、キミ分かってるねえ~」と言いたいです。
お嬢おかの中編がまた来るぞ!
はい、タイトルの通りです。来月号から新しいお嬢おかの中編が始まります。
お嬢おかの中編は年一回くらいのペースで更新する予定だと言っていましたが、あれはウソです。
描きたくなったので始めます。
タイトルは「皇ヶ崎学院生徒会」編です。
キービジュアルには結子と皇ヶ崎学院の面々……神妙な面持ちです。
皇ヶ崎学院高等学校には、一般とは異なる入学方式の特進クラスが存在する。特進クラスの学生はあらゆる面で特別な待遇が与えられているが、一方で「学園祭への出店ができない」という不利な校則も存在した。この校則を改正するため、生徒会執行部役員と結子は夏の生徒総会に向けた一大キャンペーンを開始する。
それぞれの思いを胸に学校側と対峙する学生たち、学園の未来を拓く政戦が幕を開ける。
今回の中編の舞台は皇ヶ崎学院です。このマンガは"だがしやの店長さん"のお話であると同時に神之目結子のお話ですので、彼女が通う皇ヶ崎学院はだがしやサトーや神之目家と並んで描いてきたテーマです。思えば、皇ヶ崎学院のメンバーは本編の一番最初から登場していましたね(木ノ内姉妹たちより先!)。
特進クラスという設定も連載当初から構想していたものです。「お嬢様が通うのだから普通の高校ではないだろう」と思いつつ、いくらハイソな高校にしたところで絵を描く上では普通の学校と大差なくなってしまうと思い、「どうせなら都会のビルに学校が入ってればいいんじゃない?」と考えて思いついたのが皇ヶ崎学院なんですね。ただ、地方都市のいち高校ではそこまで富裕層の学生は集まらないだろうと思い「一般クラスと特進クラス」というアイデアが出てきました。
こんな風に"つじつま合わせ"的に生まれた割に、今回の中編ではストーリーの核になっています……。
ここで一度、皇ヶ崎学院に通う結子のお友達をおさらいしておきましょう。
結子のクラスメート、白石つばき(左)と黒川あやめ(右)です。クラスではいつも三人一緒に"かしましく"やっているようです。
つばきさんは劇団員、あやめさんは画家として活動しています。部活もそれぞれ所属していて、その辺りの話は第14話や第15話を読んでみてください。
結子のボーイフレンド(?)天野竜勝秀です。(もっといい画像なかったのか……?)2024年の中編Film de Nakatsuji編で結子の相手役をやってましたね。
結子とは幼い頃から交流があり、ヴァイオリンがすごく上手いそうです(第13話参照)。生徒会執行部では副会長として親友の兼盛を支えていますが、少々サボり気味です(第40話参照)。
結子のことが好きでアプローチをかけていますが、彼女からはまったく相手にされていない……というわけでもありません。結子は気恥ずかしいから敬遠しているだけなのです、きっと。
生徒会長、上達部(かんだちめ)兼盛。勝秀くんの親友でもあります。
弓道をやっているようで(第27話参照)、実家は高名な政治家の家系だとか。結子に一目置いていて、度々生徒会執行部に勧誘していますが、結子には店長の仕事があるのでやんわりと断られています(第20話参照)。
この中編では重要な役柄で、校則改正を主導する立場です。活躍にご注目。
以上が「皇ヶ崎学院生徒会」編の予告になります。
中編では結子の経験と神之目家のバックグランドを通じて、主人公神之目結子の成長を描いてきました。今回の中編もその大きなステップと言えます。
作者雨宿拾遺は一貫して「結子店長は心の嫁」と主張しておりますが、近頃は嫁というより娘のような存在です。これからも元気に、でも決して無理はせず頑張ってほしいですね。
お嬢おか中編「皇ヶ崎学院生徒会」編は来月号より連鎖開始、全4話の予定です。乞うご期待。
特にないけど元気に活動中!