第36号

オープニングエッセイ 雨宿りの小噺

新連載です。

前作『鐵軌の帝國』が2022年4月からの連載だったので、約一年半ぶりになりますね。作者である自分自身ワクワクしています。

週刊連載にしてみた理由は、これを逃したら人生で週刊連載なんてもうできないだろうなって思ったからです。今後は実生活も忙しくなりますし、何より体力が尽きるだろうからね……。

今後も新作は出していきたいですが、月刊か不定期連載になるでしょう。それと更新が止まっている作品も完結まで持っていきたい。いずれも時間がかかることですが、執念だけはあるのでなんとかできる……はず。

何はともあれ、世界の反対の旧王国で繰り広げられる冒険をお楽しみに。


新連載『テラレジア・クロニコ』紹介第二弾

みなさまこんにちは。大統領秘書のロディヤ・ハイルモンドです。

こちらは雨宿拾遺物語が送る新連載『テラレジア・クロニコ』告知の第二弾です。


先月公開された『テラレジア・クロニコ』作品ページはご覧になりましたかしら。ついでに『テラレジアの歩き方』っていうおまけ作品も公開されていますわよ。……どこかのガイドブックの表紙みたい。

今月号の特集では作品についてさらに深堀りした内容をお届けいたします。それから、本編の連載開始に先走ってちょっとした特別編も公開ですって。何かしら、ワクワク。

それでは今回もお付き合いくださいね。


そういえば、前回の告知をご覧になって、あたくしのこと「作品紹介担当のくせにキャラが濃すぎる」って意見がありましたわ。何を言われようとあたしはあたしですわ。性格とエスプレッソは濃ければ濃いほどいいんですのよ。



まずは作品のあらすじについて、前回よりももっと詳しくご紹介します。



時は1980年代の前半、舞台は大陸の西端にある小さな国、テラレジア共和国。「小さな国」といっても、面積は北海道より広いくらいで、人口は2000万人(東京と埼玉の人口を足したくらい)くらいですから、すごく小さいってわけでもありませんのよ。経済とか、国際上の立場で「小さい」ってことですわね。


かつてのテラレジアは環大西洋世界を統べる強大な王国でしたが、時代とともにその座を明け渡し、十九世紀の後半には敗戦を機に王政が廃止されました。国家は共和政に移行し、王家は大西洋の島に一世紀の流刑を言い渡されたのです。早い話が「100年は戻って来るな」ってことですわね。なんだかかわいそう。

で、それから100年が経ちまして。王家の子孫は約束通り戻ってきたのですわ!その殿方の名はアーク・ウエスト・〝テラレジア〟様、正真正銘、テラレジア王家の直系の子孫で当代なのです。


王家の者として実に100年ぶりに本土の土を踏んだアーク様が出会ったのは、フェルド・スターという方。自称「テラレジア一の喧嘩屋」という、大層お強い方です。

縁、因果、宿縁、運命……どんな言葉でも構いませんわ、出会ってしまった二人は行動を共にすることにしました。


アーク様の野望、それはこの国に再び王政を取り戻し、自らが玉座に就くこと。すなわち、王政復古!

そのためには、臣民の皆々様が久しく忘れていた王の威厳を思い出させ、王を差し置いてこの国で好き放題している無法者共を須く罰する必要があるようです。

この物語は、王政復古を目指す破天荒な二人組の冒険譚なんですのよ。


さて、ところ変わって、テラレジアの首府の片隅、庶民の街「太陽通り」。大手新聞「テラレジオ・ポスト」社の新米記者カノン・ライカは上司に叱責されながらうだつの上がらない日々を送っていました。

そんなある日、カノンは王家の末裔とその相棒たる二人組に出会ってしまうのです。ろくでもない二人組とどこか通じ合ってしまったカノンは、アーク様の言葉を受けて、二人を取材して記事を執筆することに決めました。

彼らの活躍を記した記事の名は「テラレジア・クロニコ」。それは、かつて歴代王の勅命で編纂された王国の年代記と同じ名前。

途切れたはずの王国のクロニクルに、今新たな1ページが刻まれようとしていました。



あらすじは以上になります。果てしない野望を抱く彼らを待ち受けるものとは?テラレジアの未来は?もう一人のヒロイン、テラレジア清教の尼エリセアや、あたくしがお仕えする先生はどう登場するのか?

そういうのは全部読んでのお楽しみ、ですわ。



あらすじの紹介が済んだところで、お次は本作品の形式をご紹介します。


本作品は週刊連載のマンガになります。更新は月刊誌「雨宿拾遺物語」の更新と合わせて、日曜日ですってよ。

本編の更新と同時に、ちょくちょく短編小説も更新されます。こちらは本編のストーリーに関連した内容で、読んでいただけると作品をもっと楽しめるそうですわ。作者曰く「博物館の音声ガイドみたいなもん」らしいわよ。う~ん、確かにこれはあった方が楽しいかも?……ウフ。

軽妙な会話を中心に、サクッと読める長さらしいから、気軽に読んでみてってことよ。


それと、『テラレジアの歩き方』はもうご覧になってくださったかしら。作品の舞台「テラレジア共和国」について様々な情報を掲載していますわよ。こちらも本編の更新に合わせてどんどん追加されていくから要チェックですの。作品の世界観については作者もかなり緻密に練り上げたらしいから、みなさまはアーク様たちと一緒にこの国を旅するつもりで楽しんでいただきたいですわね。



さてさて、今回の紹介はここまで……と思ったそこのあなた!(ビシッ)『お嬢おか』を読むのはまだ早いわよ!

美人秘書のあたくしより結子お嬢の方がいいって言うの?

せっかちさんなみなさまに大ニュース!今月号では『テラレジア・クロニコ』本編の連載開始に先立ち、本作の原案となった読み切り短編『アーク&フェルド』を大公開よ!


こちらの短編は本作の構想初期にお試しとして描かれた作品ですの。アーク様、フェルド様、カノン、おなじみ三人の日常が描かれていますわ。


太陽通りの一番地で頽廃的な生活を送っている王家の末裔アークとテラレジア一の喧嘩屋フェルドは、新聞社の新米記者カノンが持ち込んだ記事で、百貨店の高級ブランド品が次々に盗まれている事件を知る。事件の真相を探るため、彼らは百貨店「エクツェレンツォ」を訪れるが……。


ぜひ読んでみてね。


今度こそ今回の告知はおしまい。来月号ではいよいよ連載がスタート!あたくしロディヤ・ハイルモンドも引き続きこのコーナーを担当しますから、これからもよろしくですわ。


連載作品・記事


お知らせ

『お嬢おか』に珍客が登場!?

今月更新の『お嬢店長おかしまし』最新話ではだがしやサトーに珍しいお客さんが登場!?今流行りの画像生成AIに結子店長たちが迫ります。

特別編6「珍客登場 へんてこりんな姉妹編」をご覧ください!


第36号

読者アンケートにご協力お願いします。回答すると特製壁紙イラストがもらえるよ!

みなさまからのお便りお待ちしております。お便りはこちらから。

次回もお楽しみに!