第55号

オープニングエッセイ 雨宿りの小噺

春です。ご入学・ご進級おめでとうございます。

「小学一年生の春ってどんな感じだったっけ?」ということを必死に思い出そうとしてみたのですが、何やらよく分からないうちに身体測定だのと忙しなかった記憶があります。

わくわくとかドキドキとかあったかな……と振り返ってみると、あんまりなかったような?もちろん全くなかったということはなくて、子どもなりにそういうのは胸の奥にしまってスンとしていたのだと思います。


ところで、最近はどうでしょう。

何か新しいことや慣れないことに直面するたび、大げさにそわそわしているような気がします。「世間体」とか「体面」とか気にしなきゃいけないものが無駄に増えたからかもしれません。

やはり子どもはえらいです。


お嬢おか2025年度中編 連載開始!

今月号から『お嬢店長おかしまし』中編「美北に生きた時」が連載開始です!

毎年恒例となった『お嬢おか』中編はいわば「メインストーリー」ともいえる内容をお送りしてきましたが、今回の舞台はお母様の故郷、東北地方にある町「美北町(みきたまち)」。二つの時代がつながり合いながら繰り広げられるストーリーです。


あらすじ

夏の盛り、結子は母 時子と一緒に母方の実家がある東北の町 美北町(みきたまち)に里帰りした。結子はそこで町内の高校生 萩間浩史(はぎまこうし)と出会い、活気を失いつつある美北町の現状を知る。町の未来のため、浩史と共に行動を起こすことを決意する結子。その思いは奇しくも父 満爾がかつてこの地で抱いた情熱と重なっていた。

交差する二つの時代、それぞれの美北に生きた親子の意志――。


本作について

本作は全五話で完結しますが、第54話~第57話までは各話が①と②に分かれています。このうち①が神之目結子を主人公とした「現代編」、②がお父様(神之目満爾)の若かりし頃を描く「1999年編」です。

つまり、話の繋がり方はこうなっています。


毎月①と②を同時に更新しますので、並行して読み進めてくださいね。


現代編ではお母様と一緒に美北へ帰省した結子が、地元の高校生と一緒に活気を失った街のにぎわいを取り戻すために奮闘します。今、全国の地方で広がる「地域おこし」の取組み。その意義と難しさとは。そして、今回の帰省を促したおじいさまの本当の目的とは……?


1999編では満爾が結婚の挨拶をするために時子の故郷を訪れます。しかし、末広家や街の人々に歓迎されない満爾。そこには美北町が抱えるとある因縁があったためだった……。


見どころ

美北町の風景

美北町は東北地方の農村。山に囲まれた盆地で広い田畑が広がっています。昔ながらの町並みも魅力的。

現代の真夏は暑すぎて外を出歩けたもんじゃありませんが、この世界ではせいぜい最高気温30℃くらいに設定されてますので、元気に外で活動できるのです。


お母様と末広家

お母様(神之目時子)の生い立ちについてはこれまであまり語られてきませんでした。実は実家は末広家といって美北町の大地主だった家系なのだそうです。つまり、神之目家のようにお母様も地元の名家の出身だったんですね~。

ところが、そんな時子は高校を卒業した年になかば家出する形で地元を飛び出し上京しました。どうやらギクシャクした関係なのかもしれません。


夏スタイルの結子

お嬢おか中編では結子のお色直しが定番となっていますが(夏祭り編:はっぴ、映画制作編:中辻高校のセーラー服)、今回は夏らしい白ワンピで登場です。ヘアスタイルも新鮮。かわいい!

ぜひお楽しみください。


それでは本編をお楽しみに!


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第55号

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